インプラント治療は、口元の審美性が向上する素晴らしい補綴治療であり、美しい歯を求める女性たちには気になる治療です。しかし、このインプラント治療、実は美しくなるのは歯だけではありません。インプラントによってよく噛めるようになることで、女性にとっては嬉しい美容効果も期待できるのです。ここではそんなインプラント治療がもたらしてくれる嬉しい3つのメリットについて詳しく解説していきます。

食事の際、あまりよく噛まない人は太りやすいという、という話を耳にしたことがあるかと思います。これは決して迷信ではなく、実際に太りやすくなってしまうのです。なぜなら、私たちがもっと食事をしたいと思うのは、満腹中枢から指令が出ているからです。よく噛むことにより、その満腹中枢がもっと食べなさいという指令を出さなくなるため、食べすぎて太るようなこともなくなるのです。つまり、しっかりと咀嚼できるようになるインプラントには、ダイエット効果が期待できるといえます。

私たちがものを噛む際には、咬筋や側頭筋などの咀嚼筋が収縮します。やわらかいものばかり食べていると、あまり噛まずに済むため、これらの筋肉がどんどん衰えていき、その周囲に脂肪がついてしまうのです。年をとられている方や、硬いものをあまり食べない方は顔がたるんでいたり、脂肪でふっくらとしていたりするのはそのためです。インプラント治療を受けることで、硬いものでもしっかり噛めるようになるため、咀嚼筋が鍛えられ、小顔効果も期待できるようになるのです。食べ物をしっかりと噛んでいるひとは、顔の周囲の筋肉も引き締まって、小顔になっていくのです。

皆さんは「セロトニン」というホルモンをご存知でしょうか。幸せホルモンとも呼ばれるもので、心を落ち着かせてくれる働きがあります。そんなセロトニンは、咀嚼運動を行うことで分泌が促されますので、インプラント治療を受け、しっかりと噛めるようになることで、幸せホルモンであるセロトニンの分泌不足を防止することができます。ちなみに、セロトニンは免疫力を正常に保ったり、疲労を解消したりするなどの働きもあるため、不足することで全身にいろいろなトラブルが生じるようになります。また、セロトニンの不足は老化を促進することにもつながりますので、そのバランスを保つことは、美容にも良いといえるでしょう。

ここまで、インプラント治療を受けることで、咀嚼能率が上がり、ダイエットや美容に良い影響がもたらされることを解説してきましたが、女性がさらに気になるのは、口臭の問題です。インプラントは、天然歯に近い形で欠損部を回復させることができる補綴治療ですが、それでもやはり人工物です。それだけに、入れ歯などと同様、口臭の原因にならないか不安に感じられている人も少なくないかと思います。

結論からいうと、毎日にセルフケアや歯科で受けるメンテナンスをしっかりと受けていれば、インプラントが口臭の原因になることはありません。インプラントの上部構造はセラミックやジルコニアで作られていますので、傷がつきにくく、汚れも付着しにくい傾向にあるからです。けれども、インプラントと歯茎の間には汚れがたまりやすくなっていますので、日頃から丁寧にブラッシングする必要があります。

インプラントは、基本的に口臭の原因になりにくい補綴装置です。さらに、インプラントを埋入することでしっかりと咀嚼できるようになるため、唾液の分泌が促進されます。唾液には、虫歯菌や歯周病菌を殺す作用やその活動を抑える作用、それから食べかすなどを洗い流す作用などが期待できるため、むしろ口臭の原因を抑える効果が期待できるのです。一方、入れ歯のような補綴装置だと、しっかりと噛むことができないため、唾液の分泌が減っていき、唾液腺も萎縮していくことで、口臭がきつくなっていく傾向にあります。この違いは、女性にとって非常に重要なのではないでしょうか。

このようにインプラント治療では、人工歯根を顎の骨に埋入することで、しっかりと咀嚼できる人工歯を手に入れることができます。その結果、満腹中枢が刺激され、食べ過ぎることがなくなり、自然な形でダイエットすることが可能です。さらに、咀嚼筋が鍛えられることで小顔になるだけでなく、咀嚼によってセロトニンなどホルモンバランスも正常に保たれるため、さまざまな美容効果がもたらされるのです。もちろん、口元も美しくなります。そのため、インプラント治療というのは、女性にとって非常にメリットの大きい補綴治療といえるのです。気になる方は、一度歯医者に相談してみてください。