身体への負担が軽いのに、力強い咀嚼力が期待できる「オールオン4」
そんな治療法がオールオン4です。インプラントとブリッジを足した治療法ですが入れ歯よりも噛む力(咀嚼力)が強く、インプラントよりも身体への負担が少なくすみます。
オールオン4は高齢の方にも是非検討してもらいたい治療法です。その理由についても紹介していきます。
オールオン4は身体への負担が少ない
■手術時間の短縮
インプラント治療では1本ボルトを埋めて、その上に被せ物を1歯分装着します。それに比較してオールオン4は最小4本埋めるだけで全ての歯をブリッジとして装着することできます。
もしオールオン4で装着するブリッジの歯の本数インプラント手術を行うとすれば何十時間も時間がかかるところをオールオン4であれば4本分の手術時間で抑えることができるのです。
■骨量の心配いらず
インプラント手術をするときに一番考慮しなければいけないのが骨量です。骨量とは顎の骨の厚みのことで手術前にどの程度患者さんの顎に骨の厚みがあるか確認をします。顎の中には神経が走っていて骨の厚みが足らないと神経を損傷してしまう恐れもあるからです。そして十分な厚みのないところへインプラントを埋めてもグラグラしてしまうので、厚みのあるところへインプラントを埋めるようにします。
オールオン4では骨に対して斜めにインプラントを埋めることができます。そうすると骨量が十分になくても確保できます。
インプラントで骨量が足らなかったら骨増生手術などを行いますが、そうした他の手術をする必要がないので患者さんへ負担がかかりにくいといえます。
日常生活を送れる
広範囲にインプラントを埋めた場合、広範囲に歯がない状態となり食事に制限がかかります。また見た目でも歯がないのはマイナスで、被せ物が入るまでの間(約6か月程度)の日常生活に多少なりとも影響を与えます。
オールオン4は手術を行った当日に仮ブリッジを装着することができます。それなので当日から食事や外出も問題なく行えます。もちろん本ブリッジを装着するのは骨とインプラントが結合してからになりますが、それでも日常生活への影響が少ないのは嬉しいですよね。
噛む力は?
その中でもオールオン4と比較されるのが噛む力です。
総入れ歯は口の粘膜と入れ歯を唾液を介して吸着させて安定させています。それに比べオールオン4は顎の骨とインプラントのボルトがしっかりと結合しています。物理的に強固に結合しているオールオン4と吸着しているだけの総入れ歯では噛む力にも大きく違いが出てきてしまいます。
天然歯(元々の歯)が生えそろっている状態の噛む力を1とすると、総入れ歯では1/10になると言われています。それくらい総入れ歯は噛む力が弱くなるのです。
インプラントでは同等の力を得ることができると言われていて、オールオン4でもインプラントに準じた強さで噛むことができます。
食事の変化
総入れ歯時代と比較してみると以下のものが問題なく食べることができると思います。
■ガム、餅など粘っこいもの
ガムや餅といった粘っこい食べ物を食べていると総入れ歯で安定力が落ちている時は外れてしまうことがありませんでしたか?オールオン4は骨から結合しているので外れる心配はありません。それに総入れ歯の時は口蓋(上顎の粘膜全体)にかけて総入れ歯が覆っていましたがオールオン4では覆っていないので食べ物が付着する心配もありません。
■イカ足、牛肉など噛み切るもの
繊維性の食べ物の場合、噛み切る動作が必要でした。総入れ歯の時には噛み切るのが大変だったものもオールオン4では噛み切ることが容易にできます。
■せんべい
せんべいは硬く割ってから食べていませんでしたか?オールオン4であれば1枚の状態で口の中へ入れてパキっと割ることができます。
■いちご、キウイ
テレビCMでもいちごやキウイの粒が総入れ歯と粘膜の間に挟まって痛むとやっています。それは総入れ歯と粘膜が安定していないで隙間ができているから起きるのです。オールオン4では隙間もできず粘膜に押し込むようにブリッジが移動することもないので安心して食事を楽しむことができます。