オールオン4治療後の食事の注意!硬いものはいつから食べてよい?
2018年08月17日 (金)
オールオン4による補綴治療は、総入れ歯と比較してさまざまなメリットが存在していますが、気になるのは治療後の食事についてですよね。毎日の食事において自由気ままに食べ物を食べられないということは非常にストレスとなるでしょう。オールオン4後は、硬いものを食べても問題ないのでしょうか。また、食べられるのであれば、いつからOKなのでしょうか。インプラントを埋め込む手術を行うだけあって、処置を行ったあとに口に入れて良い食べものなどは気になるところです。ここでは、そんなオールオン4治療後の食事の注意点について詳しく解説します。
手術後すぐに食事はできる?
オールオン4の手術は、一般的なインプラント手術をほぼ同じです。顎の骨にインプラント体を埋入し、状態に応じて仮歯を装着します。この時点では、最終的な人工歯は被せることはできませんので注意が必要です。そのため、基本的にオールオン4の手術直後というのは、患部に対する強い刺激は避けるようにしましょう。硬い食べ物を控えることはもちろんのこと、できるだけ噛まないですむような食事が望ましいです。ただ、普通に食事をすることはできますのでご安心ください。
硬いものも食べられるようになるのはいつ?
インプラント歯科でオールオン4の手術を受けたあとは、すぐに硬いもの食べることはほぼ不可能です。なぜなら、オールオン4の手術をしたあとしばらくは、まだ傷口も治っていませんし、上部構造も仮の状態となっているため、治療前と同じように噛むことが不可能だからです。そこで、無理に硬いものを噛んでしまうと、傷口の治りが遅れたり、最悪のケースでは埋入したインプラントが抜け落ちたりすることもあり得ますので注意が必要です。そのため、食べ物には細心の注意を払う必要があります。ちなみに、極端に硬いものでなければ、オールオン4の手術から1ヵ月もすれば、噛めるようになります。それまでは硬いものを少し我慢するよう、歯医者からもしっかりと説明があるでしょう。
オールオン4の治療が完了したあとの噛み心地について
インプラント治療では、よく「天然の歯と同じように噛める」という表現がなされます。これは、ある意味では正しいといえるでしょう。なぜなら、インプラントを埋入するオールオン4と総入れ歯を比較した場合、その決定的な違いは歯根の有無にあるからです。言うまでもなく、オールオン4にはインプラント体という人工歯根が存在しています。これを4本、顎の骨に埋めることによって、上部構造の土台とするため、噛み心地は極めて天然の歯に近いといえるでしょう。
一方、総入れ歯には人工歯根がありませんので、装着時は非常に不安定です。硬いものを噛んでもグラグラと揺れてしまうことも珍しくありません。そのため、総入れ歯の場合は、食べ物の性質によって噛み心地が大きく変わってしまうことでしょう。その点、オールオン4の土台は盤石ですので、硬いものでも軟らかいものでも、天然の歯に近いような噛み心地でかみくだくことができます。
インプラントには歯根膜がない?
ここまで、インプラントを用いたオールオン4のメリットについて詳しく解説してきましたが、天然の歯と違う点にも触れなければなりません。それは、歯根膜(しこんまく)という組織の有無です。天然の歯には歯根膜が存在していて、これが歯と歯槽骨に間に介在することで一種のクッション的な役割を果たしているのです。そのため、硬いものや軟らかいものなど、食べ物の性質に応じて噛む力などを調節することが可能となっています。また、歯に対して強い衝撃が加わっても、緩衝作用を発揮することで歯や歯周組織のダメージを緩和してくれるのです。
一方、インプラントには歯根膜という天然のクッションが介在しないため、噛む力の自動調節が行われません。また、硬いものを噛んだときの衝撃を和らげるのが難しく、場合によっては上部構造が欠けたり、インプラントが外れたりすることもあるのです。また、歯根膜の不在によって、食べ物の感触を楽しみにくくなることも考えられます。こういった点は、インプラント歯科の歯医者がカウンセリングの段階で詳細に伝えていることでしょう。
インプラントを長持ちさせるための食生活
オールオン4の治療が完了すれば、ある程度、歯を失う前と同じような食生活に戻すことが可能です。適度に硬いものを食べることは、顎の筋肉や骨にも良いことですし、完全に排除する必要はまったくありません。ただ、それでもやはり、インプラントやオールオン4は、人工物による補綴治療ですので、天然歯とまったく同じものを食べていたら、その寿命は縮まってしまいます。そのため、インプラントを長持ちさせるためにも、食生活にはそれなりに気を使った方が賢明といえるでしょう。
まとめ
このように、オールオン4の手術直後は、できるだけ噛む必要のある食べ物は控えた方が良いといえます。その後、徐々に傷口も回復し、インプラントの状態も良くなっていきますので、タイミングを見計らいながら硬いものなどを口にするようにしましょう。おおよその目安は1ヵ月程度ですが、あくまでケースバイケースといえます。