歯が抜けたままにしておくリスクを知ろう
「実際、3本の歯が抜けたままだけどまったく困っていない」そう感じている方はいないでしょうか。
その考え方はとても危険です。歯が1本でも抜けると大きな支障が生じます。
歯の悪化は「ドミノ倒し」のように進行します。歯が1本なくなると別の健康な歯に不具合が生じ、その不具合がまた別の歯を損傷するのです。
歯が1本でも抜けたら抜けたままにせず歯科クリニックに行き歯医者の治療を受けてください。
「抜けた歯の最良の治療法はインプラント」という歯医者は多い
インプラントは、これから紹介する「歯が1本なくなっただけで生じるリスク」の多くを解消できるからです。
ちなみに親知らずは唯一の例外で、これだけは「ないほうがよい」歯です。
歯が抜けると「噛み合わせが悪化する」
噛み合わせの問題はこれだけで終わりません。
例えば右の上の歯を2本失うと、右側の歯の噛む機能が著しく落ちるので、左側だけで食べるようになります。
左側だけで噛む癖がつくと、右側の顎の筋肉が衰えてしまいます。これではバランスが取れた咀嚼はできません。
歯が抜けると「胃や腸が疲弊する」
食材をそのまま飲み込むのではなく、食塊にして胃に送ることで、胃や腸が消化・吸収しやすくなります。
噛み合わせが悪くなると食塊が十分形成されないので、胃や腸は消化・吸収に苦労します。胃や腸を過度に働かせることになり疲弊を招きます。
歯が抜けると「ほかの歯がずれる」
歯が1本抜けると、その両隣の歯は片方の支えを失います。そのため抜けたスペースのほうに少しずつ移動してしまうことがあります。
歯のずれは連鎖します。例えば上の歯が1本抜けて、上の歯全体が少しずれたとします。すると下の歯との噛み合わせはすべて少し狂うわけです。
1本の歯の問題は、全体の問題に拡大するのです。
歯が抜けると「しゃべりにくくなる」
上の前歯が抜けるとサ行が言いづらくなります。奥歯が抜けるとハ行とラ行の発音が苦手になります。
歯が抜けると「老け顔になったり見た目が悪くなったりする」
また、お笑い芸人が「ドジな人」を演じるときに、歯を黒く塗って歯が抜けているように見せることがあります。
歯は人の見た目にこれだけ大きな影響を与えるのです。
インプラントをおすすめする歯医者が多い理由
まず「噛み合わせが悪化する」支障ですが、インプラントはチタンというとても硬い金属の人工歯根(インプラント体)を顎の骨に埋め込むので、天然の歯に近い強度と外形を持ちます。それでインプラントを入れると、噛み合わせの能力をほとんど落とさないで済むのです。
次に、歯が抜けたときに生じる「胃や腸が疲弊する」支障ですが、インプラントを入れると噛み合わせが復活するので従来同様の食塊をつくることができ、胃や腸に過度な負担をかけません。
歯が抜けると「ほかの歯がずれる」「しゃべりにくくなる」「老け顔になったり見た目が悪くなったりする」ことがありますが、インプラントは「代わりの歯を入れる」治療なので、こうした支障は生じません。
「部分入れ歯でも抜けた歯の代わりになるのではないか」という疑問について
しかし部分入れ歯やブリッジは、他の健康な天然の歯を「犠牲にする」欠点があります。部分入れ歯治療では金具を天然の歯にひっかけますし、ブリッジでは天然の歯を削って被せ物をするからです。それで治療に使われる天然の歯が、次第に損傷してしまうのです。
一方インプラントは、インプラントだけで独立して強度を出しているので、他の天然の歯を犠牲にすることはありません。
インプラントは「本当の意味で」抜けた歯の代わりになるのです。
まとめ~「結局インプラントにした」人も
部分入れ歯やブリッジも、かつては抜けた歯の代用として優れた治療法でしたが、インプラントにはかないません。
それで、一度部分入れ歯やブリッジで治療した後に、より高い機能を求めてインプラントにする人もいるくらいです。